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日露戦争~第一次世界大戦(明治37年~大正7年/1904~1918)
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轟く鬨の声
響き渡る喇叭の音
すわや敵兵寄せ来たる
中隊縦隊静かに打ちかかれ

着け剣突っ込め
目的物敵塁進め
第一砲車もてドン
煙を蹴立て進む騎兵

秋水振りかけて威勢堂々と
勇みて乗り込む敵の陣進め

軍旗も武器も打ち捨てて
狼狽逃げる愉快

天皇陛下万々歳
日本帝国万々歳
陸海軍万々歳
祝え声に山動き
醒風萎え萎え
旗玉潔し
実にかかる大軍を
瞬く暇に討つし名誉は
万世までも朽ちじ
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作詞 不詳
作曲 不詳

逆巻く波の音凄く
荒ぶ嵐の声荒れて
闇となりにし東洋の
黒雲晴れて収まりて
うらうら昇る朝日影

我が日の本の大御稜威
遍く四方に輝かし
我が忠勇のますらおは
今こそ帰る父母の国
喇叭の声も勇ましく

思えば去年の二月に
矛鉾を執りしその以来
快河破竹の勢いもて
海と陸とに敵軍を
打ち破りたる勇ましさ

戦えば勝ち攻めば取り
向かう敵無き我が軍の
広く世界を揺するなり
壮ならずや日本軍

吹雪に吹くる冬の夜の
骨を劈くその寒さ
鉄も溶くる夏の日の
肉を爛らすその暑さ
その苦しさも耐え忍び

人道の為国の為
砲煙弾雨侵しつつ
狂瀾怒涛物とせず
身を顧みず戦いし
ああ義烈なるますらおや

芳しきかなその勲功
荒れし波風治まりて
寛ぎ平らし東海に
豊栄昇る日の本の
国威は世界を照らすなり

国威世界に照らしつつ
御稜威天地に満ち渡り
東亜の盟主は今なりぬ
祝え御国の吉兆を

大和島根の動き無き
礎立ちぬいざさらば
荒ぶ嵐は吹き来るも
荒るる海濤の寄せ来るも
いかで動かせじ

世に人道の護者となり
仁義の旗の旗風に
地球を清め日の本の
国の礎固めたる
ますらお今に帰るなり

いざ諸共に祝うぞや
我がますらおの同胞は
高き栄誉を担いつつ
高き勲功翳しつつ
今こそ帰れ父母の国

いざや諸人諸共に
凱旋祝う万歳の
歓呼の声に天地を
揺するばかり歌わずや
ますらおは今帰るなり


凱歌

川田 順 作詞
山田耕筰 作曲

草むすかばね君の爲
水漬くかばね國の爲
日本男子は昔より
捨てて惜しまぬ生命なり
いのちを捨てて戰へば
戰爭はいつも勝戰

屠りし敵の城高く
日の大御旗ひるがへし
劍の血しおそのままに
東にむかひ捧げ銃
すめらみかどの御稜威にて
戰爭は今日も勝戰

勝鬨あげし皇軍の
劍は霜と光れども
くづれて逃ぐる敵影の
うしろは暗き夕日影
いずこまでもと追ひて行く
戰爭は明日も勝戰
作詞 真下飛泉
作曲 三善和気

父上母上いざさらば
私は戦に行きまする
隣家におった馬さえも
徴発されて行ったのに

私は人と生まれ来て
しかも男子とある者が
御国の為の御奉公は
いつであろうと待つ内に

昨日届いた赤襷
掛けて勇んで行きまする
行くは旅順か奉天か
いずこの空か知らないが

御天子様の為じゃもの
討ち死にするは当たり前
父上母上いざさらば
これがこの世の暇乞い

お二人様も妹も
どうぞ御無事と声曇り
顔見合わせて一雫
さすがに涙が袖濡らす

思えば永の御養育
いつの世にかは忘れましょ
大きうなったこの体
よし孝行はせなんだが

御天子様へ御奉公
忠義をしたと一言葉
死んだ後でも私を
褒めて下され頼みます

もしも運良う生き残り
御国へ帰る事あらば
死んだに勝る手柄をば
きっと御覧に入れまする

生きると死ぬは時の運
決して泣いて下さるな
父上貴方の御老体
山や畑のお仕事も

どうぞ御無理をなさらずに
朝晩お休み願います
母上貴方は病気がち
我慢なさらず御養生

おお妹よお二人を
大事に孝行頼むぞや
父上母上いざさらば
妹よさらばと立ち上がる

門には村の人達が
旗や幟を差し立てて
村一番の武夫殿
達者で戦争なされよと

手を振り上げて声揃え
万歳万歳万々歳
作詞 真下飛泉
作曲 三善和気

目出度く凱旋なされしか
御無事でお帰りなされしか
御国の為に長々と
御苦労様でありました

お送り申したその時は
桜の花が真っ盛り
武士の誉れだ潔く
散って戻ると出られたが

散らせちゃならぬこの桜
また咲く春が来たならば
算盤持って鍬持って
立派に働く君じゃもの

御天子様へ御奉公
十分なされたその上は
心の中じゃ御無事でと
朝晩祈っておりました

祈った甲斐か知らないが
天晴れ敵を追い払い
ここに凛々しい男ぶり
凱旋姿を見ようとは

さても思えば二年ぶり
知らぬ他国の野に山に
弾丸の霰や火の雨や
剣の下を駆け巡り

傷を負うては二度三度
命の瀬戸を出入りして
君の御為国の為
戦争されたも何十度

思えば思えば長々と
御苦労様でありました
心一杯思えども
お礼は口じゃ言えませぬ

お礼は口じゃ言わないが
これから先は我々が
お蔭で上がった日本の
名誉はきっと落さずに

農業工業商業に
一生懸命働いて
御国を富ます心がけ
これがいささかそのつもり

今日道々に出迎えて
天晴れ凛々しい男ぶり
凱旋姿の君達に
口じゃお礼は言わないが

両手を挙げて声上げて
万歳唱うる我々の
この真心は山々の
赤い紅葉が知っておろ
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