作詞 尾上柴舟
作曲 岡野貞一
三十五万四十万
沙河を中なる我と彼
築き立てたる堡塁は
蜿蜒たりや五十余里
百二十日とく過ぎて
戦機は今や熟したり
一挙長蛇を屠るべく
包囲の策は決したり
風が寄せて来る大吹雪
咫尺も分かぬ春二月
まず動きしは最右翼
忽ち奪う清河城
驚く敵は大軍の
ここに向かうと思いけん
予備の部隊を増加して
固く守るや撫順城
我が計なると最左翼
早くも沙河を打ち渡り
行軍日々に十数里
奉天近う出でにけり
包囲の形整いぬ
時こそ今と中央軍
左右両翼諸共に
渾河渡りて迫り行く
敵は逆襲大夜襲
我が一方を破らんと
焦り立てども進み行く
我が大軍は潮のごと
死戦や苦戦乱戦の
数を尽くして争えど
我が突撃の激しさに
乱れ乱るる敵の陣
三道均しく破られて
退路危うき敵将は
三月七日退却の
令を脆くも発したり
後を慕いて我が軍は
包囲の線を地縮めつつ
退路をさえも断ち切りて
四面一度に追い立つる
三月十日よく記せよ
我奉天に入りにけり
十余六日よく記せよ
敵鉄嶺を捨てにけり
損害凡そ五十万
敵の半ばに尽くしたり
日東男子眉上げて
無比の勝利を世に誇れ
作曲 岡野貞一
三十五万四十万
沙河を中なる我と彼
築き立てたる堡塁は
蜿蜒たりや五十余里
百二十日とく過ぎて
戦機は今や熟したり
一挙長蛇を屠るべく
包囲の策は決したり
風が寄せて来る大吹雪
咫尺も分かぬ春二月
まず動きしは最右翼
忽ち奪う清河城
驚く敵は大軍の
ここに向かうと思いけん
予備の部隊を増加して
固く守るや撫順城
我が計なると最左翼
早くも沙河を打ち渡り
行軍日々に十数里
奉天近う出でにけり
包囲の形整いぬ
時こそ今と中央軍
左右両翼諸共に
渾河渡りて迫り行く
敵は逆襲大夜襲
我が一方を破らんと
焦り立てども進み行く
我が大軍は潮のごと
死戦や苦戦乱戦の
数を尽くして争えど
我が突撃の激しさに
乱れ乱るる敵の陣
三道均しく破られて
退路危うき敵将は
三月七日退却の
令を脆くも発したり
後を慕いて我が軍は
包囲の線を地縮めつつ
退路をさえも断ち切りて
四面一度に追い立つる
三月十日よく記せよ
我奉天に入りにけり
十余六日よく記せよ
敵鉄嶺を捨てにけり
損害凡そ五十万
敵の半ばに尽くしたり
日東男子眉上げて
無比の勝利を世に誇れ
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作詞 山本盛重
義を見て勇むますらおの
心の内ぞゆかしける
屍は野辺に晒すとも
玲瓏の月は清く照り
芳名長く後の世に
聞かずや高く歌わるる
ブレドー旅団の襲撃を
ああ見よ独の軍団は
数倍の敵を支えつつ
退くに退かれぬ梓弓
命の弦は危うくも
怒濤の内に包まれん
ただ天運に任せつつ
危機一髮のこの苦戦
友軍の急救うべく
頼むは騎兵旅団のみ
さわ言え神にあらぬ身の
矢玉飛交う只中に
いかで望みを果たすべき
進めば死すと知りつつも
友軍の急捨て難し
虚空を翔ける天竜も
雲を得ざれば力無し
今たけなわの戦いを
よそに眺めて切歯せし
九百の騎兵図らずも
進撃の命今受けて
勇み立つこそ健気なれ
轟き落つる迅雷か
渦巻き返す旋風か
見よ陣頭に現れて
剣電空にひらめきつ
天に嘶くその様は
げにこそ軍の華なれや
両軍環視のその中に
栄えある駒を躍らせつ
敵前線の鉾先は
我が身に今や集まりぬ
榴霰弾や小銃火
頭上に裂くる凄まじき
面を向けん方も無し
時々刻々に敵弾は
勇士を地下に送り行く
無情と言うも愚かなり
屍を乗り越え乗り越えつ
剣電弾雨ものかわと
剽悍決死の騎兵団
ああ凄惨の襲撃よ
悲惨の極みは血の涙
飛び来る弾丸は心無く
数多の勇士撃ち斃し
主無き馬の走るあり
身はまだ傷を負わざるに
馬の斃れて友軍の
蹄の露と消ゆるあり
戦友前後に斃るれど
救わん術も暇も無し
刺馬輪の力続くまで
ただ一時も速やかに
敵の陣地に斬り込まば
仇を報いん思うまま
我が駒勇め今暫し
襲え襲えの号令に
岩より固き肉弾は
高く蹴上げし砂塵をば
後に残して雷のごと
鉄蹄強く地を蹴って
喊声山も裂けんとす
ああ痛快の襲撃よ
敵の歩兵は難無くも
突破し去りて砲兵の
陣地を襲い思うまま
奪う敵砲数十門
遮る敵を蹴散らしつ
斬撃突刺我が物ぞ
我が太刀奮え今ぞ今
塵と煙に包まれし
修羅の巷は幕の蔭
絶叫怒号恐ろしく
微かに光る剣電は
今や騎兵の全勝と
わきに見る目も知られける
ああ壮快の襲撃よ
勝ちに誇りし騎兵団
逃がるる敵を追い撃ちつ
縦横無尽に踏み躙り
当るを得手と切り払い
敵兵等しく平伏しぬ
成功いかにと気遣いし
騎兵の任務達したり
仏全軍は敵ながら
ブレドー旅団の勇壮に
感激しつつ攻撃を
緩めし暇に独軍は
僅かに虎口を逃れたり
旅団はついに三万の
我が友軍を救いたり
成功とても望み無き
死地に我が身を乗り入れて
友軍の急救いたる
ブレドー旅団の勲功は
神人共に感ずなり
げにこそ軍の華なれや
げにこそ軍の華なれや
義を見て勇むますらおの
心の内ぞゆかしける
屍は野辺に晒すとも
玲瓏の月は清く照り
芳名長く後の世に
聞かずや高く歌わるる
ブレドー旅団の襲撃を
ああ見よ独の軍団は
数倍の敵を支えつつ
退くに退かれぬ梓弓
命の弦は危うくも
怒濤の内に包まれん
ただ天運に任せつつ
危機一髮のこの苦戦
友軍の急救うべく
頼むは騎兵旅団のみ
さわ言え神にあらぬ身の
矢玉飛交う只中に
いかで望みを果たすべき
進めば死すと知りつつも
友軍の急捨て難し
虚空を翔ける天竜も
雲を得ざれば力無し
今たけなわの戦いを
よそに眺めて切歯せし
九百の騎兵図らずも
進撃の命今受けて
勇み立つこそ健気なれ
轟き落つる迅雷か
渦巻き返す旋風か
見よ陣頭に現れて
剣電空にひらめきつ
天に嘶くその様は
げにこそ軍の華なれや
両軍環視のその中に
栄えある駒を躍らせつ
敵前線の鉾先は
我が身に今や集まりぬ
榴霰弾や小銃火
頭上に裂くる凄まじき
面を向けん方も無し
時々刻々に敵弾は
勇士を地下に送り行く
無情と言うも愚かなり
屍を乗り越え乗り越えつ
剣電弾雨ものかわと
剽悍決死の騎兵団
ああ凄惨の襲撃よ
悲惨の極みは血の涙
飛び来る弾丸は心無く
数多の勇士撃ち斃し
主無き馬の走るあり
身はまだ傷を負わざるに
馬の斃れて友軍の
蹄の露と消ゆるあり
戦友前後に斃るれど
救わん術も暇も無し
刺馬輪の力続くまで
ただ一時も速やかに
敵の陣地に斬り込まば
仇を報いん思うまま
我が駒勇め今暫し
襲え襲えの号令に
岩より固き肉弾は
高く蹴上げし砂塵をば
後に残して雷のごと
鉄蹄強く地を蹴って
喊声山も裂けんとす
ああ痛快の襲撃よ
敵の歩兵は難無くも
突破し去りて砲兵の
陣地を襲い思うまま
奪う敵砲数十門
遮る敵を蹴散らしつ
斬撃突刺我が物ぞ
我が太刀奮え今ぞ今
塵と煙に包まれし
修羅の巷は幕の蔭
絶叫怒号恐ろしく
微かに光る剣電は
今や騎兵の全勝と
わきに見る目も知られける
ああ壮快の襲撃よ
勝ちに誇りし騎兵団
逃がるる敵を追い撃ちつ
縦横無尽に踏み躙り
当るを得手と切り払い
敵兵等しく平伏しぬ
成功いかにと気遣いし
騎兵の任務達したり
仏全軍は敵ながら
ブレドー旅団の勇壮に
感激しつつ攻撃を
緩めし暇に独軍は
僅かに虎口を逃れたり
旅団はついに三万の
我が友軍を救いたり
成功とても望み無き
死地に我が身を乗り入れて
友軍の急救いたる
ブレドー旅団の勲功は
神人共に感ずなり
げにこそ軍の華なれや
げにこそ軍の華なれや
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